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万博記念公園自然文化園 あじさいの森(改修実施設計)

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万博記念公園の自然文化園の北西部に位置する「あじさいの森」は、森の中で日本の花文化を楽しめるテーマ庭園ゾーンの一つである。弊社は、樹林環境や現況地形を活かし、より多様に花を楽しめる森にすることを目指し、改修実施設計を行った。

検討着手時のあじさいの森は、品種が少なく混在している、エントランスや園路が分かりにくい、高木密度が高い、水路の存在を感じられない、などの課題を抱えていた。一方で、緩やかな斜面地形、樹形の美しい高木の存在、面的な広がりや奥行き感など、この場所ならではのポテンシャルを有していた。

そこでまず、地形を活かした景観のまとまり毎にゾーンテーマを設定し、あじさいの森の巡り方・楽しみ方を整理した。そして、一般の公園利用者からアジサイ愛好家までが幅広く楽しめる名所とするため、品種・本数を増加させ系統的に展示するよう区画の整理を行った。また、高木を整理し安全・快適性を高めるとともに、水路を活かした景観づくりや、分かりやすいバリアフリーの園路整備などの設計を行った。

令和7年6月初旬に改修工事が完了し、リニューアルされたあじさいの森では、地形に沿った奥行のある花景色や、水路とアジサイによる涼しげな景色も楽しめるようになった。また、入口や園路が分かりやすくなり、中まで入って散策したり、写真を撮ったりする人の姿も多く見られるようになった。50品種に増えたアジサイは、まだ株が小さいが、今後大きく成長し、明るい木立の下をアジサイが彩る、万博記念公園らしいアジサイの景が育ってくことを願う。

 

名 称:日本万国博覧会記念公園 園内施設改修実施設計委託(実施設計)

期 間:令和4年8月~令和5年2月

発注者:大阪府日本万国博覧会公園事務所

所在地:大阪府吹田市千里万博公園内

面 積:あじさいの森及びその周辺約0.45ha

 

( ↓ 整備前の様子)

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